戸隠竹細工ラボ

私たち(戸隠竹細工職人)の願い

戸隠には江戸時代から受け継がれてきた伝統的工芸品「戸隠竹細工」があります。
戸隠竹細工は山ノ内町(須賀川)及び伊那市で生産される竹細工とともに信州竹細工の一つとして、昭和58年に長野県伝統的工芸品の指定を受けています。
戸隠竹細工の歴史を見ると、高冷地のため稲作が困難であった江戸時代のはじめには、竹は年貢として活用され、明治以降の近代においては、養蚕業の発展とともに竹細工は農具として広く普及・活用されてきた経過があります。

また、戸隠講のおもてなし料理として発展した戸隠そばに、戸隠竹細工の“そばざる”を欠かすことはできません。
近年は、竹細工製品の代替品(プラスチック製品)や安価な輸入品の台頭により、価格や生産量など厳しい条件下において、技術者の高齢化とともに担い手が減少し、このままでは戸隠竹細工が消滅してしまう可能性が大であります。
戸隠竹細工職人の願い

戸隠竹細工は、戸隠信仰で形成された中社・宝光社地区の美しいまちなみと同様に、地域の人々の歴史や生活を伝える貴重な戸隠の宝の一つです。
私たち戸隠竹細工職人は、自分たちの仕事を通じて、竹細工を手にする人たち(ユーザー)の暮らしを豊かにすることを目標に生産活動を続け、戸隠竹細工を未来へ継承したいと考えています。