戸隠竹細工の紹介

戸隠竹細工は、江戸時代の初め頃から地域の人たちの生活の中に始まり、雪に覆われた戸隠の冬の手仕事として、代々、その技術が継承されてきました。
明治時代の養蚕が盛んだった頃は蚕籠(かいこかご)の需要が高まり、生産量もピークをむかえ大勢の職人がいました。現在は約30人の職人がその技術を継承しています。
戸隠 根曲り竹(チシマザサ)材料は標高1000メートル以上の雪深い戸隠の山の中に自生する二メートル前後の細い竹“チシマザサ”を使います。この竹は根元付近から曲がっているため、地元では“根曲り竹”と呼ばれています。
この戸隠に自生する根曲り竹(チシマザサ)は、いにしえより地域の人たちの手によって大切に保護されながら、森とともに守られてきました。私たちは現在もこの森を「竹細工の森」と呼び、地域ぐるみで未来へつなぐ活動に取り組んでいます。
作品は天然の素材(根曲り竹)だけを使用し、材料の採取・加工から仕上げまで、一貫して一人の職人による手仕事(手作業)で進められています。
戸隠竹細工は使いやすさや丈夫さ、網目の美しさに根強い人気があり、その機能美と堅牢さを認める、地元そば店店主をはじめとした愛用者が大勢います。
昭和58年10月14日には、長野県知事指定の伝統的工芸品に指定され、地域の人々の歴史や生活を伝える“戸隠の宝”でもあります。

戸隠竹細工の特長

戸隠竹細工の特長戸隠竹細工は、豪雪地である戸隠の冬の仕事として、親から子へ代々引き継がれてきた伝統的な技術により現在も制作されています。
その特長の一つとして、材料の確保から仕上げまでの工程を一人の職人が一貫して担うことがあります。また、戸隠竹細工は幾何学模様で構成された機能美と堅牢さに特長があります。
戸隠竹細工が現在の形に至るまでには、生活の知恵の中から生まれた工夫と、鍛え抜かれた職人の技の集大成とも言え、真の民芸品と呼ぶのにふさわしいものです。

制作工程の紹介

戸隠竹細工の制作工程では、材料の竹は表面を磨き、正確な四つ割りを行い、更に皮と身の部分に分けられます。細工は主に皮の部分が使われ、材料として使用できるよう加工する工程を経て、堅牢でしなやかな材料へと仕上げられます。
この材料の仕上げ具合が、作品の美しさに大きく影響を与えるため、材料を作れるようになることが一人前の職人になるための大前提です。
編み工程では、竹の持つ復元性等を良く理解し、無理な部分がないよう、職人の経験と研ぎ澄まされた手先の感覚による入念な作業(編み)の積み重ねが繰り返し行われます。
その結果、世界でたった一つの竹細工作品が誕生します。

※そばざるは、熟練した職人でも1日2枚位しか制作できない手のかかる作品です。

         
【製作工程】
製作工程

竹細工を長くお使いいただくために

戸隠竹細工は天然素材を活用しているため、年月とともに色合いの変化があり、長く手元に置くほど愛着を感じることができます。
使用後の保管は通気性の良い状態を保持し、カビの発生に注意してください。

  • 洗うときはささくれを防ぐために、編み目に沿って洗いましょう。
  • 洗ったあとは、ふちなどを傷めないよう、流し台などに叩きつけ水を切ることはしないほうがよいでしょう。
  • 直射日光に当てると紫外線により竹がもろくなりますので、乾燥は陰干しがよいでしょう。
  • ふちは一番乾きにくい部分のため、干すときは下にせず網等の上で平に表をだして下側に風が通るよう干した方がよいでしょう。
  • 天然の竹を使用していますので、トゲなどに気をつけてお使いください。